ミニ四駆レーサー鉄の気ままな小説置き場@ヒカリアン命

ぼく、ミニ四駆レーサー鉄が書いた様々な小説を投稿するブログ。何らかの形でヒカリアンが乱入します

北のサラマンダー現る

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「それは第2資料室へ、そのダンボールは倉庫へ移動!」

ある土曜日、ヒカリアンたちはステーション内の一つの部屋を掃除していた

「ただいま~ あれ?どうしたんですか?」

帰ってきた軽大が聞く

「ああ、実は明日、本部に北海道支部から新しくヒカリアンがやって来ることになったんだ、だから使っていない部屋を片付けて、使えるようにしているんだ。」

ノゾミが答えた

「へ~

で、どんなヒカリアンなんです?」

「それが、ちょうど私とウエストは運行があって今戻ってきたばかり、

博士とドクター、ウインダッシュは『ライオソード』の修理と、Xー01の武器の解析で地下の整備室にいるし、Xー01本人は山梨で体をならしている。

指令室にいて対応できたのはこだじいだけ、

だから取り次ぎは全てこだじいがされたんだが、終わってすぐ眠ってしまったらしく、このメモしか手がかりがないんだ」

そう言ってノゾミは軽大に1枚の紙切れをわたす。

「うわ、すごく達筆・・・

えーと、『ヒカリアンの少年』『バス』『北海道支部→本部転属』『明日17時着』

・・・これだけですか バスってことは、ロードヒカリアンですよね」

「そうだろう。 まあ、移動手段ということも考えられるがな」

「確かに、ずっと走るのもキツイでしょうしね、

でも、それならスーパー白鳥東北新幹線を乗り継げばいいのに」

軽大が後半をボソッとつぶやいた

「そういえば、軽大はどこへ行ってたんだ?」

「明日、近くの模型店でレースがあるんです。 だから、最終調整に走ってました。」

「そういえば、軽大はミニ四駆をやっていたんだったな。」

「はい、最近はネットに公式SNSができたりもして、すごく盛り上がってきてるんですよ。

明日はそこで知り合った方が引っ越して来るらしいので、無様な姿見せられないですもん!」

「ほう」

「ちょっと!ノゾミと軽大も片付け手伝ってよ!」

ウエストが話してて手が止まってたノゾミと帰ってきたばかりの軽大に言う

「あっ! すみませんウエストさん!」

「すぐ行く!」

2人は片付けに戻った

その後、片付け終わりみんなが集まった

「ねぇねぇ、新しいヒカリアンをおもいっきり歓迎しない!?」

「お!いいなソレ」

ウエストの提案に、ツバサが賛同する

「北の方から来るバスなら、この道から来るんじゃないかな?」

「どれどれ…

この道ならここからこうだし路線でも下でもこう通るから…

ケンタ先輩の言う通り、ここでしょうね、

なら、この入り口で迎え入れたらいいんじゃないですかね」

ケンタの意見を軽大が調べ同意する。

「軽大は明日レースがあると言ってたが、いいのか?」

ノゾミが聞く

「はい、というか丁度レースが全部終わって帰りつく時間なんですよ

北海道のひとと到着が一緒になるかもしれませんが、逆方向なので大丈夫です。

準備は手伝えませんが・・・」

「そうか、まあ君は元々明日は休みだったんだし、友達を待たせても悪いだろう

気にしないで楽しんできたらいい」

「ありがとうございます!」

そして翌日朝・・・

「ギヤ良し、オイル良し、ホイール良し、充電良し!

そしてボックスに入れて準備良~し、っと!」

「ケーくんケーくん、

あれ、軽大さん何してるの?」

丁度レースの準備をし終わった軽大のところにケーくんがやって来た

「これからミニ四駆・・・

車のレースがあって、それに出るんだ、 ケーくんも来てみる?」

「車のレース?見てみたい!」

「おし!なら一緒に行こう」

そう言って軽大は自転車に乗り、2人は外に出た

「あれ?新しいヒカリアンってまだ来ないよね?」

「うん、5時じゃなかったかな? なんで?」

「あれ・・・」

ケーくんが指差した先、

線路には黄色いバスがいて、道路に降りて行った

「あんなバス居たか・・・?

けどJHRマークってことはうちのだし、

やっぱり新しいヒカリアンだ!」

「追いかけよう追いかけよう!」

「・・・途中までね」

ケーくんが自転車に飛び乗り、軽大が全力でこぎ出した

当たり前だがバス相手にどんどん引き離されていくが、運良く近くの信号が変わり、バスが停車、自転車を横につけた

「ん?お前ヒカリアン?それにそのボックス、

そっちの前のヤツ、お前もレーサーか」

黄色いバスがバイザーを上げて話しかける

「やっぱり新しいヒカリアンだったんだ!ケーくんケーくん!」

「はぁ、はぁ、 ぞ、ぞぉぜっ゛・・・」

「おい大丈夫か・・・?

俺に乗ってけよ、お前も今日のアトムカップに出るんだろ」

軽大はバスの提案に頭を下げる バスはそれを見てドアを開け、2人は自転車をもって乗り込んだ

そして信号が青になったのを確認して走りだし、車内のモニターに目を表示する 「はじめまして、オレは特車隊デュアル、

今日北海道からやって来たヒカリアンさ、よろしくな!」

「はぁ、はぁ、 よ、よろじぐ・・・」

「ぼくは200系新幹線K編成、ケーくん!

いつもは東北支部にいるけど、時々本部に来てるんだ

こっちの人は工藤軽大さん、最近本部に来たんだって」

バテバテの軽大に代わりケーくんが自己紹介する

丁度そのとき黄色い文字で大きく「アトム」と書かれた模型店についた

この模型店は1階の奥にコースがあり、手前に小さい駐車場がある

この日は早く来たこともあり、黄色いバス・・・

特車隊デュアルはひとつだけ空いていた所に後部車体を停車させた

「ふ~、空いててよかった ちょっとコース見てくる、オレの車内はピットになってるから、自由に使っていいぜ」

「ぼくも・・・」

「お前大丈夫か?

ゲ!ナイアガラVer.1がある!」

「ナイアガラ?」

車内から出てきたケーくんが聞く

「ナイアガラっていう急なダウンヒル・・・

下り坂があるんだ、

あまりに大きくて急だから、すごくキツいんだよ・・・

あれは段ボールの自作か」

「お、もう使われてる」

「何だ?あれ知ってるのか?」

「ぼくが作った・・・」

「な! とりあえずチューンし直さなきゃだな・・・」

2人は車内に戻り、それぞれマシンを出した

「そういえばどんなマシン使ってるんだ?

オレはランチボックスをベースにDMVにしたんだ」

「ランチボックスのでぃーえむぶい・・・?

え?ちょっとマシン見せて!」

「え?これだけど・・・」デュアルはマシンを見せる

「やっぱり北のサラマンダーさん!」

「え?じゃあ、もしかして その新幹線色のセイバーは・・・

ミニ四駆レーサー鉄さんじゃないですか!」

「どうしたの!?」

「ぼく「オレたち仲良しでした!」」

「いやー、まさか北のサラマンダーさんがヒカリアンだったとは」

「もう敬語やめてデュアルでいいですよ、

しかし、鉄さんが鉄道好きは知ってたけどJHRにいたとは、

じゃあ、仕事で東京に引っ越したってのも自分のことだったんだ」

「ならこっちももう呼び捨てでもいいよ、

元々は九州支部に居たんだけど、技術を磨くために本部に来ることになったんだ」

「なんだ、オレも鉄と同じで、技術を学ぶためなんだ

ここにはすごい技術者がいるらしいしな」

「博士とドクターですね、」

「え?どうなってるの?」

状況が把握できてないケーくんが戸惑う

「あ、ゴメンゴメン

実はぼくたちはネットで前からよく話してたんだ

それで盛り上がっちゃって

あ、早くしないと車検間に合わないよ!」

「ホントだやべぇ!」

「そうなんだ、

ん?これは車のおもちゃ?」

ケーくんが2人のマシンを見て言う

ミニ四駆はおもちゃじゃねぇ!」

「そうだよケーくん、これがミニ四駆、レース用マシンで、これからこれを改造してレースをするんだ

本気を出せば60km/hも出るスーパーマシンなんだ」

「レースを見たら嫌でもおもちゃじゃないと分かるから、しっかり見てろよ!」

「こんな小さい車が60km/h・・・!?」

ケーくんが驚く

「ま、レースではコースアウトしないようにするのが重要だから、もっと遅いことが多いけどね」

そういいながら、デュアルはリヤステーを、軽大はタイヤを交換し、いくつか新しくパーツも装着して、デュアルは緑からグレーに、軽大は白から赤にモーターを同時に交換した

そして無事に車検を済ました

「オレは・・・

1回戦は鉄とは別か、当たるのは決勝だな」

「おし!デュアル、決勝で会おう!」

「お前もHD2に振り回されるなよ」

「ぬふふふ!レーンチェンジャーがループだから怖いものなしだぜ!!」

「ループとナイアガラって結構シビアなんじゃねぇか・・・?」

デュアルの心配通り、ナイアガラで飛び出すマシンや、ループで落ちるマシンが続出、 まともに完走できないマシンも少なくなかった

中にはスライドダンパーを着けなかったため、デジタルカーブで弾かれたマシンもいる

そして、デュアルの番が来る

「よし!次はオレだ」

「頑張れデュアルー!」

レッドシグナルが光る

[ピッピッピッピッピー!!]

青に変わり、3台のマシンが飛び出す

ギャン!ギャン!

デュアルのマシン「サラマンダー03」は、非常にスムーズなコーナリングで連続S字をクリアしていき、他の2台を引き離していった

「おし、そのまま行け!デュアル!」

「す、すごい・・・」

03はそのままのスピードでウェーブセクションに進入 前後のスライドダンパーによって、滑らかに加速 ループに入る

「登れーッ!!」

「鉄、ちょっとウルサイ・・・」

今までの走りで上げたスピードを使いループを一気に切り抜け、ウェーブ・カーブ・デジタルカーブ・ストレート・バンク・ヒルクライムを走り抜ける

ストレートではのこり1台にぬかれたものの、バンクで追い詰める。

デュアルのマシンはヒルクライムの終わりに、フロントの850ボールベアリングを引っかけて安定させ、ブリッジに入ったが

隣のアバンテは少しコースを出てしまい、なんとか着地するも大きくバランスを崩していた

そしてナイアガラに入る 2台とも大きくコースから出た

03はまっすぐ翔んでいたが、アバンテはコースから外れかけている

そして03のリヤローラーとアバンテが接触

アバンテは体制を建て直すが、03は逆にリヤがはみでてしまった。

「まずい、このままじゃデュアルはリタイヤだ・・・」

「や、落ち着いてよく見てろ!」

デュアルは自信満々に言う

しかし、このままでは着地時にブレーキが当たり、横転してしまう。

ガコ!

「え!?」

ゼッタイにCOすると思われたサラマンダー03は、何事もなかったかのようにコースを走っていた

「見たか!可変ブレーキの力を!」

「『可変ブレーキ』・・・?

そうか!フェンスに当たったブレーキが上にあがることで、デーパータイプローラーのようにマシンを中心に誘導するのか!」

「あぁ、ネットで見た改造を参考にしたんだけどな、」

03は仕返しといわんばかりの勢いでアバンテを追い上げ、 抜いた。

そしてコーナーで少しずつ、だが確実に距離を広げていく。

ホームストレートではアバンテに追い付かれるものの、2周目に入ったところでまた引き離しにかかる

「全体ではデュアルが勝ってるけど、ストレートでかなり詰められるね

このまま勝てるかな・・・」

「大丈夫さ! まず、この周回はループがある分オレの方が少しだけ長い

次に、あのアバンテは9mmをつけてる、つまり許容範囲を大きくして完走しようと言う作戦だろう

デジタルでも安定してるのは、ローラーの中にゴムでも入れて衝撃を和らげているのかな?

でもショック吸収はギリギリだろうし、コーナーはアウトによってストレートでは蛇行する

それでは走行距離が伸びるからかなりエネルギーを使うだろう

そうすれば速度は下がる」

「なるほど、

それにああなる可能性もあるし・・・」

軽大が見ていた先では、3位のホットショットVer.TZーXが速度不足でループから転落、リタイアした

「た、確かにな

それに対しオレの03は前後カーボンスラダンに、直進安定性の高い82mmホイールベース

横滑り防止のためローハイトワンウェイに縦溝レススポペラタイヤだ

もちろんワンウェイには軽量化の上520を入れてるぜ。」

「あ、ワンウェイ使ってんなら良いのがあるよ」

軽い大はそういうと、ポケットからタミヤのスペアボトル(丸形大びん)を取り出した

「ん?何コレ?」

「ぼくが作ったミニ四駆用強力フッ素コート剤」

「ガルーダにも使われてるんだよー!」

「え!?何それ!?ちょ、少し貸して!」

「もちろん、 他のとこにも使えるけど、そのときはグリスをしっかり落としてから塗ってね」

「おう!ありがと!」

デュアルは軽大からびんを受け取り言う

「あ!帰って来たよ。」

途中からコースを見ていたケーくんが言った

デュアルの予想通り、サラマンダー03はアバンテをストレート1枚離して3周目に入った

「よし!」

ファイナルラップだ、このままだったらいける!」

アバンテもファイナルラップに入り、03を追走するが、コーナーではやはり少しずつ引き離される

よほどスタミナのあるバッテリーを使っているのか、スピードは落ちておらずループも難なくクリアし、ストレートではかなり差を縮めるが、すぐにコーナーで離され

最終的に03はホームストレートの半分ほど離しゴールした

「おし!」

「やったね!」

「こんまま行きゃ勝てるよ!」

「おう! 次は鉄の番だろ、頑張ってこいよ!」

「もちろん!」

軽大はドリームセイバーをスタートにつける

(大丈夫、ちゃんとメンテしたから、あんなことは無いはず!)

シグナルが光る

「出発信号・・・」

ピッピッピッピッ

ピー

「進行確認!ゴー!セイバー!!」

軽大は勢いよく発車させたはいいが、少し出遅れてしまった

「バカ!何やってんだよ!」

「たいて~ぷたいて~ぷ」

そう言って時には、セイバーは他の2台を抜き去っていた

「え?何あのスピード」

「HD2? いや、もしかしたらPDなのかも」

「マスダン無いって、確実に飛ぶな」

いろんな声が聞こえるが、軽大は全っく気にしていない

「そのまま突っ切れー!!!」

・・・訂正

気にしていないのではなく夢中で聞こえてないようだ

「大丈夫か?鉄・・・」

「快調快調♪」

「・・・

飛んでも知らねーぞ、こんなスピード」

「飛ぶワケ無いじゃん♪

ッけー!!セイバー!!」

セイバーは03より乱暴ではあるが、かなり安定した走りを見せている

セイントドラゴンとアストラルスターはすごくいい勝負をしているが、セイバーにはおいてけぼりにされている

「いや、ナイアガラで勝負がつくはずだ!」

アストラルスターのレーサーが言う

「ああ、ナイアガラで勝負をつける!

カッ飛べ!セイバー!!」

軽大は豪並みに力強く言う

セイバーはヒルクライムをほとんど減速せず登り・・・

飛び出した

しかし左右にブレずまっすぐ進み、ブリッジにきれいに入り安定してナイアガラに入った ナイアガラでも大きく飛んだが、同じようにコーナー前に着地

何事もなかったかのようにコーナーをクリアしていく

「ぼくのマシンはローラー幅を限界まで広げ、ブレを極限まで小さくしている。

それに、インナーソフトスポンジの中空タイヤと前後のマスダンてショック吸収はカンペキだぜ!」

「マスダン?どこにも見当たらねぇけど・・・」

「ああ、後ろはステーとブレーキの間にスクエアを、前にはカウルの中に入れてるからね、見えにくいんだ」

「なんでそこにおいたの?」

ケーくんが聞く

「だって、マスダンってカッコ悪いじゃん?

スクエアはまだいいケド」

「・・・」

何か機能的な理由があると思っていたケーくんはガックリした

「あ、あとネットで近い位置に置いてたマシンがなかなかいい走りをしていたのを見たってのもあるけどね~」

「そ、そうなんだ・・・」

「そういえばお前、性能より見た目を優先してマシン作ってたよな・・・」

2人はマイペースな軽大に脱力した

一方セイバーは、ダッシュ系モーターと小径タイヤのトルクを、軽量ワイドな中空タイヤのグリップで確実に路面に伝え、ナイアガラをほとんど減速せずのぼりきれいに着地したため、チューン系でよじ登ってる他2台をさらに引き離した。

「けど、マスダン隠してる利用にしてはすごい走りだよな・・・」

「うん、ぼくもはじめてこの走り見たときびっくりしたわ~

知り合いのアドバイスがあるとはいえ、ぼくのマシンがこんな走りするんだからね~」

「「・・・」」

まるで他人事のように言う軽大に、2人はあきれてしまった

もっとも本人もこの性能を自分が作り出したことを信じきれていなかったが・・・

セイバーはそのまま2台を引き離していき、2周目もクリア

実際に見るのはまだしも、小説だと書くこと少なくてつまらないな

セイバー、少しは苦戦しろ~

「負けるな!その調子で行け!セイバー!!」

作者の気持ちを全く無視し、セイバーはかなり差をつけてゴールした

「よし!よく頑張った!! メンテメンテ!」

軽い大は車内へ急ぎ、工具や接着剤、接点グリスを出して念入りにメンテを始めた

ギヤには前回のフッ素コートがしてあるので、見る必要は無いはずだが、モーターをはずして空転させたりしている

「ここまでしなくちゃいけないの?」

「鉄は前、勝てるレースをメンテ不足で落としたことがあったらしいからな

今回のマシンはそのときのを改造したのだから、すごく気を付けてるんだろう

なあ、鉄、これ借りるぜ」

フッ素コート剤の入ったびんを持ってデュアルが言う

「ああ、いいよ

ちゃんとグリス拭き取ってね

そういやデュア、横滑り防ぎたいだけなら、デフ使ったがよかったんやない?

ローラーデフ使ってる人ヨンクラにおったやん」

「あんな~、お前俺の日記見て駆動系いじるの苦手って知ってるだろ?」

「いやいや、あんなシビアなローラーセッティングできるならできるでしょ」

軽大もデュアルも、メンテを終わらせてコースに向かった

(軽大は瞬着を乾かそうとマシンをふっていた)

「決勝進出者一人目が決まりました!」

「あ、もう決まったんだ どんな人だろう?」

軽大が覗くと、黒いレイボルフを持った、流線型のヒカリアンのような形をした黒い人物・・・

C55型流線型蒸気機関車20号機のブラッチャー

ブラッチャールウッカリーだった

「ブラッチャー!?」

「あ、ウッカリーさん! ウッカリーさんもレース出てたんですね!」

「誰だ?」

ウッカリーを知らないデュアルが聞いた

「あ゛~、敵」

軽大がしれっと答える

「ハ!?」

「ボクたちが戦ってる相手の一人

そういえば、最近悪いことしてないけど・・・」

「ウッカリーさんもうそんなにセッティングできたんですか、 凄いですね!」

「まあ、ナビ助が手伝ってくれたからね~」

[ピポポピー!]

ウッカリーの後ろから、一輪車のタイヤのような足(?)を持つロボットが現れた。

超特急時代、巨大機関車スモークジョーのコンピューターとして、

そしてもう一人のブラッチャーとしてウッカリーとよく一緒にいたロボット、ナビ助だ

「ってことは、スモークジョーも地球に!?」

「ううん、システムのバージョンアップのために、ナビ助だけ先に来たんだ

もうすぐ来る予定だけどね」

「へぇ・・・」

軽い大が少し残念そうに言った

「おい、コイツらいつ仲良くなったんだ?」

「さあ・・・」

「え~、コースチェックが終わったので、

北のサラマンダーさん、・・・」

「あ、オレ行ってくるね」

「うん、がんばってね!

ケーくんケーくん」

デュアルと他二人のレーサーがスタートにつく

『ピッピッピッピッピー!』

「っけー!!」

一斉にスタートした。

キイイィィィィ!

「な、なんだあの加速は!?」

サラマンダー03は、予選とは比べ物にならないほど、凄まじい加速を見せた。

「もしかしてアイツ、モーターパワダに変えたのか?」

「ぱわだ?」

ケーくんが聞く

「パワーダッシュモーター、公式大会で使用可能なモーターの中で最高ランクに当たるモーターのひとつ、

公式で使える方軸の中で最強のトルクを持ち、

回転数・・・

スピードもぼくのHD2より高いんだ」

「え?でもそこまで軽大さんのより速いわけじゃないような・・・」

「それはギヤ比の問題だよ

つばささんはケーくんより回転数の大きいモーターを乗せてるんだけど、営業最高時速は同じでしょ?

これは奥羽本線の急坂を登るため、ギヤ比を高く設定したからなんだ

それと一緒で、一番ギヤ比の高い5:1標準ギヤを乗せてるんだろう

まあ400系は正確にはその為に耐高回転モーターを開発したらしいんだけどね

スピードはあまり上げず、トルクを限界まであげて減速を減らすって作戦やろうな やろ?デュアル?」

「ああ、お前のあんな走りを見せられたら、奥の手を出さないわけにはいかないだろ!」

「でもカーブはともかく、アップダウンは大丈夫なん?

「マスダン増やしたから大丈夫だ

ボディのなかに入れてるけど、場所がなかっただけだから、見た目ばっかのお前のと一緒にするなよ」

「三木さんも、『美しいものを作れば速くなる』って言ってたけどなぁ~」

もちろん、ここで軽大が言ってる「三木さん」とは、試作車1000型の先頭形状を設計した三木忠直氏のことである。

サラマンダー03は、トップスピードは他のマシンと差はないものの、減速の小ささ、加速のよさをフルに発揮し

少しずつ、確実に距離を広げていく

ナイアガラも同じようにクリアし、他2台と大きく差をつけてゴールした。

「よし!決勝進出! 鉄、前みたいにCOするなよ

決勝戦で待ってるからな!」

「おう!メンテも今回はバッチリだから大丈夫だぜ!」

~~~~~~~~

「コースチェックが終わったので、残りの予選通過者の方は・・・」

「はい!はーい!」

軽大がコースにつく

「それでは位置について・・・」

ピッピッピッピッピー!!

「出発進行!」

今度はタイムロスなしでコースに入る

キイイィィィィ!!

いきなりセイバーが飛び出した

だが、このセイバーは軽大の「セイバー6OOクリヤーボディ改『ドリームセイバー』」ではなく、

赤いカラーの縁に緑のラインが入ったマシン「バンガードソニック」だった

(「セイバー」とは、ブラックセイバー、マグナムセイバー、ソニックセイバー、セイバー6OO、プロトセイバー、スーパーセイバーの他に

ビクトリーマグナム、バンガードソニックの「Vセイバー」や、バイソンマグナム・ロデオソニックのことも指す)

コーナーもギリギリながらクリアし、どんどんマグナムセイバーとの差を広げていくVセイバー

しかしヒルクライムのあと・・・

ギャン! ガッ! ナイアガラの直前に着地し、そのままマグナムダイナマイト(マンガ版、ソニックなのに・・・)

コーナーにつきささり即回収・・・

「ふ~、 ああなるとわかってたけど安心した~」

「ああ、そうだな・・・

でも、いくらなんでもアレはないだろ・・・」

軽大とデュアルがそんなことを言っているうちに、マグナムセイバーがナイアガラをクリア

2位のマシンをどんどん引き離して2周後にゴール

同じコースに同一セッティングだと、書くことあまりないな・・・

「よし!ゴール メンテメンテっと!」

軽大はセイバーを持って車内へ向かった。

~~~~ 数分後 ~~~~

「では、決勝に出るウッカリーさん、北のサラマンダーさん、ミニ四駆レーサー鉄さんは、スタート前に集まってください・・・」

「おし、2人とも行くぞ!」

「おう!」

「ブラッチャー!」

3人がそろってスタートにつく

「シグナルを点灯します」

ギャイイイン!

キイイィィィィ!

シャアーーー!

3台のスイッチが入った

FMXX、AR、カーボンSⅡの音がコースに響く

[ピッ  ピッ  ピッ  ピッ  ピー]

シグナルが青に変わった

「出発進行!ゴー、セイバー!」

「行け!03」

「発車あ!」

「みんながんばってね!ケーくんケーくん」

[ポポピポピー!]

ギュイィィィ!

はじめにデュアルの03が飛び出した

「標準ギヤとパワーダッシュモーターの力さ!

タイヤも可能な限り小さくしてるから、これ以上のトルクは出せないぜ!」

しかし、すぐに軽大のドリームセイバーに追い付かれた

「何!?」

「ぼくもデュアルに負けられんけさ、同じようにパワダ乗せさせてもらったよ

ギヤは4.2:1のスピードギヤやけん、加速はともかくトップスピードはこっちが上!

計算したけどHD2とそんなにスピード変わらんけ、安定性もモーマンタイだす!」

だが、すぐに03とセイバーの間を黒い風が切り裂いた

ウッカリーの愛車、黒いレイボルフだ。

このレイボルフは、リヤウインドウにブラッチャーのマーク、フロントウインドウの上に「C55 20」と書かれた金色の帯、ウイングに「UKKARY」の文字、サイドに55というゼッケンのステッカーがペイントされている シャーシは本来はMSだが、このマシンはFMXXに乗っていた。

「お!カッコよくなっとるやん、このレイボルフ」

「ん?鉄、このマシン知ってるのか?」

「うん、ってかこのボディ塗装したのぼく

たまたまパーツ買いに来てたウッカリーさんと会って、ミニ四駆やってみない?って言って渡したんだ~」

「「・・・・・・」」

「やってみたらとても面白かったんだ~」

「ウッカリーさんはメカいじりとか好きそうですしね~」

「・・・・・・ 鉄、お前の考えていることがよくわかんねぇよ・・・」

その後、

連続コーナーやウェーブでは03が前にたち、ストレートではレイボルフが追い上げ、ナイアガラの立ち上がりはセイバーが一番という、抜きつ抜かれつの走りを続けていた

「っっけーー!!! セイバァ!!!」

「負けんなッ!03ィッ!!」

「がんばれ~!レイボルフー!」

最後のホームストレートに帰ってくる

1位のセイバーに、コーナーで03が差を詰める

そして、最後のストレートを利用してレイボルフが加速・・・

「ゴール!! ・・・・・・今のどれが1位だ?」

ほとんど一直線に並んでチェッカー

「これ、どうしたらいいんだろう・・・?」

「あの~、この動画使えませんか?」

軽大が何かを差し出した

「ん?鉄、これ何だ?」

「3DSを元に作った自分専用端末の『マグナム5号』、

ネットに出そうと思って今のレース録ってたんです。

これで画像判定できないでしょうか?」

「なるほど、これだね

うん・・・

セイバーが一番か? いや、黄色いマシンのローラーが張り出してるし、

レイボルフもラインにたっしてるような・・・?」

「ちょっと線引いてみます」

軽大は画像をコピーしペイントに張り付け、フェンスに垂直に線を引いた

「えええええ!?」

「どうした、鉄!?」

「こ、これ・・・」

「何ィ!?完全同着!?」

「これじゃ、全員優勝・・・?」

「おおー!それはすごい」

「・・・

まあ、確かにそうなるよな・・・」

「・・・じゃあ、それでいいんですね?

では、賞品は・・・」

「ああ、ぼくたちで話し合って分けさせていただきます。

それでいい?2人とも」

「ああ、いいぜ」

「ボクもそれでいいよ」

「では、まずはこれを 賞状も取ってきますね」

係の人がタミヤの紙袋を3人に渡す

「よっしゃー!!

ぼくたち3人が優勝だー!!」

「この決着は、いつか絶対につけようぜ!

え~と・・・

敵!!」

「ボクの名前はウッカリーだよ・・・」

「3人ともすごかったよ!

ケーくんもやってみたいな」

「お!ならやるか!?」

「うん!でも、難しくないの?」

「んにゃ、そんなことは全くないよ~

そりゃぼくみたいにフルベアとなるとかなりシビアになるけど、元々ミニ四駆は入門用として開発されたプラモデル、

組み立てやすさは抜群さ!」

「それに、オレたちがとことん教えてやるよ!」

「ホント!?」

「もちろん!

・・・あ、それならついでに同じ内容を『動くメモ帳』で公開するのはどうかな?」

「・・・? ああ!あのアニメか、 いいんじゃないか!?」

「おし!それで決まりだね!」

軽大とデュアルが話しているとき、店内放送が入った

『え~、今から抽選会があります・・・』

「抽選会だって! ケーくん行ってきたら!?」

「抽選会?」

「クジで当たったら、ミニ四駆とかが貰えるんだよ」

「へー! じゃあいってくる!!」

「てら~、

じゃあぼくらは賞品を分けよこう。」

軽大が袋をひっくり返す

中には ホワイト強化ARシャーシ

フルカウル用カーボンワイドプレート

スピンバイパーパールブルースペシャ

19mmオールアルミベアリングローラー

ARシャーシセッティングギヤセット

プロトセイバーEVO.のボディとシール

カーボンスーパーXシャーシ

ブレーキスポンジセット

が入っていた

「おお!!EVO.!

ちょうど欲しかったんだよぉ~

これもらっていい!?」

「オレは別に

それよりカーボンと19mmオールアルミが欲しい!

高速向けのセッティングでフロントが少し不安だったんだ」

「ボクは、カーボンXシャーシとギヤとスポンジが欲しいな」

「お、きれいに分けれ・・・

てないね 白ARどうするよ」

「オレのは黒く染めてるけどすでにポリカだし

鉄プロトセイバーのシャーシに使ったらどうだ?」

「や、銀MSを用意しとるんよ・・・

ま、とりあえずぼくが持っとくわ」

そのとき、ケーくんが帰ってきた

「ケーくんケーくん」

「お、お帰りケーくん どうだったか?」

「これがもらえたよ!」

ケーくんは手に持ってた箱を開ける

「う、ウイニングバードフォーミュラ!?」

「なんだ?フォーミュラって」

「昔発売されてたレーサーミニ四駆のクリヤーボディ限定マシンさ、

ウイニングバードをベースにしてるから、そのあとシールを変えてウイニングバードクリヤーボディとして販売したんだって

さすがのデュアルも知らなかったんだ」

「そんなマシンがあったのか・・・

大切にしろよ」

「うん!」

「親切にシャーシもついて・・・

ってタイプ3かよ!」

「どうしたの?」

「このシャーシ、あんまりにも古すぎなんだ・・・

これを速くするのはかなり大変だよ・・・」

「え!?」

「タイプ系か・・・

ん? そうだ!そのARを使えばいいんだよ!」

「あ、そうか! ウッカリーさんもいい?」

「うん」

「じゃ、このシャーシをケーくんにあげよう」

軽大がケーくんにシャーシを渡す

「いいの?」

「うん、みんな今回は使わないし

ミニ四駆はシャーシを簡単に変えられるけん」

「へー」

「あ、ボクそろそろ帰らなきゃ

今日料理当番だからオヤブンに怒られる」

「そうですか、じゃあまた今度~」

「次はキッチリ決着つけてやるからな!」

「うん、じゃあね~」

「ピポピ~」

ウッカリーとナビ助は帰って行った

「じゃ、ぼくらはこれするか」

軽大がマグナム5号にうごメモを起動して言う

「おう、いいぜ」

~~~~~~

「よし、完成」

「いいのか?ローラーセッティングのコトもだけど、オレたちの口ゲンカも入ってたぜ・・・」

「大丈夫大丈夫、おかげで予定変えやすくなったし

そ~うだっ

ケーくんこれ読んでくれる?」

「え? 『というわけで、予定は変わる可能性もあります』・・・」

「オッケーイ!

これであとは帰ってから絵描くだけっと

ん?どーしたデュアル?

デュアルがあきれたような、懐かしむような、そんな感じの目で軽大を見ていた

「いや、お前がオレの親友にそっくりだなぁって思ってさ」

「そうなの!?北海道支部の人?」

「いや、ヒカリアン星のやつだ

ミニ四駆を教えてくれたのもそいつなんだ」

「へぇ~ そんなん似とるん?」

「え?

ああ、まぁ何つーか行き当たりばったりなところとか、高所恐怖症なところとか、ギミックパーツと抵抗抜きが好きだったりとな

もうすぐこっち(地球)に来るらしいから、その時紹介するよ」

「そうなの!?楽しみ~」

「ねぇ、そろそろ帰らないとじゃない?」

「ホントだ、

じゃ、ちょっとキャップスクリューだけ買わしてくれ

そしたらすぐ帰ろう」

「うん、そうしょ じゃ買いよる間何か見よくわ」

3人は2階の店内に入る

「キャップスクリューください」

「はい、あとおつり」

「ありがとうございます

鉄行くぞ~、って何見てんだ?」

「あ、やコレやっぱこうなんだなぁ

って思ってた」

「ん?スーパーセイバーオープントップのスペシャルVer.?」

「うん、これ『セイバー』って人物乗ってるやろ?

最初画像ないときにそれ知って、どんなマシンか想像してみたんよ

けどこんなキャラ知らんし、セイロクやレッツゴー兄弟まで考えたんだ

でもミニ四駆onミニ四駆は無いだろうし、レッツゴー兄弟は『星馬』であって『セイバー』じゃない そこで思い出したんだよ『ライトニングセイバー』を!!」

「『ライトニングセイバー』?」

「ああ!あのライトニングガルーダMK.Ⅱの武器さ!

それなら何個も買ったのに!!」

軽大が悔しがる

「巨大ロボの剣が刺さったミニ四駆って・・・

いくらなんでもそれはないだろ」

「今度自作してみょっかな~?」

「せめてガルーダそのものにしとけよ・・・

買うもの買ったし帰るぞ」

3人は一階の駐車場に戻り、軽大とケーくんはデュアルの車内に乗り込む

ヒカリアンリターン!」

デュアルも車両モードに戻り、ステーションへと帰って行った

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「そろそろ軽大とケーくんが帰って来るはずなんだが・・・」

「「ただいま!」」 ツバサの後ろに3人が立っていた

「うわ!?いつの間に!?

というかお前は誰!?」

「はじめまして、今日から本部でお世話になる特車隊デュアルです!

よろしくお願いします!!」

「お、おう、よろしく・・・

って、お前らどこから出てきた!?」

「デュアは軌陸車だから、線路の上も走れるんです

だから途中の踏切から線路に乗り入れて、客車を基地に置いてから来ました」

「鉄がそっちから入ろうって言ったんだ、」

「テツ?」

「あ、ぼくのハンドルネームです

ホントは『ミニ四駆レーサー鉄』って言うんですが、ミニ四駆のサイトでは皆がミニ四レーサーだから、そこが省略されて『鉄』って呼ばれてるんです。」

「で、オレはインターネットで鉄と知り合って、そのまま呼んでるってワケ

そーいやネットで本名出すなよ~」

「分ーってりょー、『北のサラマンダー』さん」

「これからもよろしくな」

「うん!」

「ということは、昨日言っていた友人というのは、新しく来たヒカリアンだったのか」

「はい、ぼくも驚きましたよ」

「それより、JHRの隊員であるお前が、敵対する組織と仲がいいことにビックリだよ・・・」

「「「え!?」」」

「ブラッチャーにミニ四駆をあげたんだって」

「ウッカリー・・・だったけな?

ったく何考えてるんだか

まあ、マシンのメンテもしっかりしてたし、レーサーとしてのマナーもちゃんと分かってたから、悪いヤツじゃなさそうだったけど」

「まあ、こうやってブラッチャーと友好的な関係を築けたら、いつか戦わなくてすむ日が来るかもしれないじゃないですか」

「・・・

ま、それもそうだな」

軽大は冗談半分で言ったつもりだったが、

ウエストとノゾミは、「全ブラッチャーと、はともかく、あの3人とならできるのでは」と思っていた

「とにかく」

「「「ようこそ!JHR本部・ヒカリアンステーションへ!」」」

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「よいっと」

「お、重・・・」

「お前、本当に体力無いんだな・・・」

「いいじゃんこれがぼくのアイデンティティーなんだから!」

「どんなアイデンティティーだよ・・・」

デュアルと軽大が、軽大の部屋に荷物を運んでいたとき、のぞみが来た

「軽大は居るか?

ん?ここは軽大の部屋だよな」

「あ、はい

どうせなら大きなコースを作ろうってなって、新しい部屋をミニ四駆コース部屋にし、こっちで寝ようってなったんです。」

「鉄が大丈夫って言ってたけど、まずかった?」

「いや、二人がいいならそれでいいが

終わったらでいいから、車両整備室に来てくれないか?」

「はい、何があったんです?」

軽大が聞く

「来週新しくヒカリアンが来ることになって、彼らの体・・・

E5系U1編成、N700系Z1編成、700系E1編成レールスターを整備することになった」

「そうなんですか!?

じゃ、ここでは誰を?」

「E5系は東北支部、レールスターは西日本支部で整備してからこちらに来ることになってる だから本部ではN700系の整備をすることになった」

「あー、そうなんですか・・・」

軽い大が少し残念そうに言う

「よし終わりっと おい鉄どうした?、いつもN700系のシャツ着てるのに」

「いやさ~

ぼく500系派やけん、WDT205系統台車いじりたかったな~

って」

「だ、だぶ・・・?」

JR西日本の新幹線用標準型台車、

500系のWDT205台車に始まり、より重たい700系に耐えられるよう調整したWDT205A台車、さらに火山灰対策をした800系用のWDT205K台車がある

これらの・・・」

「あ、分かった分かった!

つまりレールスターの台車がメンテしたかったんだな!」

「あ、んまあそうゆうこと」

「こっちももう終わったから行って来ていいぜ

その間パソコンに俺のアカウント読み込ませてもいいか?」

「ありがと~!

パソコンも自由にどうぞー」

「サンキュー、じゃあ頑張ってな」

「うーす」

軽大とのぞみは、整備室に向かっていった

デュアルはそれを見届けてから、パソコンに「V6」と書かれた銀色のUSBを差し込んだ

するとパソコンが自動で起動し、0と1だらけの画面が現れデータを読み込んでいく

「ふ~、V6兄さんの技術はやっぱりすごいなぁ」

しばらくすると画面が一度消え、ログオン画面になる

はじめはシャットダウンしようとしたが、メールが来てる表示があったためログオンした

「お、来週2人もくるのか!

楽しみだな

よし、俺も鉄たち手伝ってくるか」

デュアルはパソコンを閉じると、のぞみたちが行った方向へ歩いていった。