ミニ四駆レーサー鉄の気ままな小説置き場@ヒカリアン命

ぼく、ミニ四駆レーサー鉄が書いた様々な小説を投稿するブログ。何らかの形でヒカリアンが乱入します

敵が敵の敵で味方?

暗く、ただっ広い場所
ここには何に使用されたのか分からないような大量の機械の残骸が放置されている
その中心に、うずうずしいオーラをまとった人影があった
シャドーXだ
彼はスフィンクスとナスカから強制的にエネルギーを奪っている
2体はどんどん小さくなり、最終的に子猫と雀ほどにまで小さくなってしまった
「貴様らに、もう用はない」
シャドーXがそう言うと、周囲にある機械の残骸が集まり、
スフィンクスとナスカに形はそっくりながら、おどろおどろしい色の巨神獣になり、シャドーXと共に消えていった

 

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ブラッチャーの基地にある整備室
この間ブラッチャール帝国から届いたスモークジョーを、ドジウカとスターで整備している
「どうだウッカリー、スモークジョーはあとどのくらいでできるのだ?」
「それが、部品が足りなくて・・・」
ウッカリーが手を止め答える
「なんなら俺様が取ってきてやろうか?」
ヒカリアンステーションからならやめてくださいよ
おいらたちまで迷惑するんですから」
「いや、この間沢山の機械が捨てられてるところを見つけたのだ!
あそこなら誰にもばれないし、何だってあるだろう」
それを聞いてウッカリーは足りない部品の型式や絵などを書き渡すと、ブラックは上機嫌で出掛けていった
「かなり新しいタイプの部品だけど、本当にあるのかなぁ・・・?」

 

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暗く、ただっ広い場所
ここには何に使用されたのか分からないような大量の機械の残骸が放置されている
その中心に、かなり明るい雰囲気をまとった人影があった
ブラックエクスプレスだ
彼は回りの機械から、楽しげに部品を奪っている
機械はどんどん移動していき、最終的に小さな山のように盛り上がった場所ができてしまった
「うーん、なかなか見つからないものだなぁ、
オレ様たちが昔使ったのと同じ部品ならたくさんあるんだが・・・」
ブラックがそう言うと、周囲にある機械の残骸が動き、
スフィンクスとナスカに形はそっくりながら、ものすごく小さい機械生命体(?)が現れ、ブラックエクスプレスへ共にすりよってきた
そう、ここは冒頭でシャドーXが居た場所なのだ
「お、オレ様のワンちゃんにとりさん!
どうしたのだそんなに小さくなって!?」
スフィンクスとナスカは、とても弱々しく鳴いた
「おなかでも空いてるのか?
とりあえず基地に連れて帰ろう」
ブラックは2匹を抱えて帰り始めた

 

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「おやぶーん、部品見つかった?」
ウッカリーが基地に帰ってきたブラックに聞いたが、答えがない
「親分ウッカリーが聞いてるけど
って親分何連れてきてるの!?」
やって来たドジラスがスフィンクスとナスカを見て驚く
「どうしたんですか先輩?
ぶ、ブラック先生!
それはヒカリアンXの巨神獣じゃないですか!?」
「おやぶん、そんなの拾ってきたって家じゃ飼いませんよ」
「ちゃんとオレ様が面倒見るから、
おねがーい」
「そう言って、絶対おいらたちが面倒見ることになるんでしょ?」
「そんなことないのだ!
ってそういうこどじゃない!!
なんだか二人ともすごく元気がないのだ、
オレ様はワンちゃんととりさんが心配で心配で・・・」
ブラックはドジラスと捨て猫を拾ってきた子供とお母さんのような会話を一通りし終え、本題に入る
「これはすごい弱っていますね・・・
ぼくにもどうすればいいのか・・・」
スターが言ったとき、ウッカリーが出てくる
「おやぶん、もうあの部品を取り付けるだけなんだけど、まだなの~?」
「お!ちょうどいいところに!
こいつらを診てくれんか?」
「あの時のワンちゃんととりさんだ
どうしたの?」
「なんだか元気がないのだ
ウッカリー、なんとかできんか?」
「さすがに無理だよ
全く違う技術が使われてるもん」
そのとき、X―01が現れた
「コイツは、シャドーXの・・・」
「ヒ、ヒカリアン!?」
「何しに来た~!?」
ドジラスとウッカリーが驚く
「理由はわからないが、呼ばれた
・・・気がした」
「頼む!
こいつらを元気にしてやってくれ!
この通りだ!」
ブラックエクスプレスはX―01に頭を下げる
「俺に言われても・・・
だか、以前この二体に救われたから、俺も助けたい
ドクターに頼んでみよう」
ブラックはスフィンクスを、X―01はナスカを抱え、ヒカリアンステーションへと歩いていった

 

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「かなりひどい状況だな・・・
だが、機械部分に損傷はあまりない、これなら光エネルギー増幅装置で変換したエネルギーを少しずつ送れば、じきに良くなるだろう」
ステーションの整備室へと運び込まれた2体は、ドクターに診断されたあと、光エネルギー増幅装置のエネルギーを流し込むチューブを取り付けられた
「でも元気になったら暴れたりしないのかな・・・?」
「とりさんもワンちゃんも根は素直でいいやつなのだ!
助けてくれた相手を攻撃するはずないだろ!」
心配するウエストにブラックが怒る
「そ、そんなこと言っても・・・」
「いや、それは大丈夫かもしれん」
「「え?」」
ドクターの発言にヒカリアンたちは驚く
「さっき聞いたんだが、デビルXに合体中、シャドーXに逆らいX―01への攻撃を止めたらしい
理由は不明だが、これが本当なら大丈夫だろう
それに損傷が少ないとはいえ、全くないわけではない
多少のリペアをしないと十分な活動はできないさ」
「それなら安心だな」
「よかった~」
ツバサとウエストが安心する
そのとき、基地内にサイレンが響く
秋葉原市街地に、デビルXが現れました!』
「え!?
でもスフィンクスもナスカもここに・・・」
モニターの映像には、あのダークな巨神獣が変形したデビルXが写っていた
「アケミさん、ガルーダを!」
『すでに発進しています
エストくんとケンタくんも早く!』
「「了解!」」
エストとケンタは、外に向かって走り出した
ガシャーン!!
「うわっ!」
ガタッ
ブラックは画面のデビルXの攻撃に驚き、倒れてしまい、後ろにあった段ボールを倒してしまった
その中から、ウッカリーが欲しがっていた部品が出てくる
(これは!
これがあればスモークジョーは完成する・・・
しかしワンちゃんととりさんを助けてくれたのに盗むなんて・・・
でもアイツは許せない!!)
ブラックは部品をつかむと、外へ飛び出した
「あ!アイツ!」
「すまん!お前ら!!
今回はツケにしといて」
ブラックはツバサを引き離し、基地へたどり着く
「ウッカリー!これをスモークジョーに取り付けるんだ!」
「結局ヒカリアンたちから盗むんじゃん」
ウッカリーは投げられた部品を受け取り、スモークジョーに取り付ける
その頃、ライトニングガルーダMK.Ⅱは苦戦を強いられていた
「くそっ!何でブラッチャーとX両方の相手をしなきゃなんねぇんだよ!
ライトニングウイング!!」
ツバサはデビルXに必殺技を放つが、かすり傷ひとつ受けない
「くっ!」
「親分!スモークジョー完成しました!」
「よし!行くぞ二人とも!!」
「「ブラッチャー!!」」
3人はスモークジョーに合体(格納?)し、走り始める
「「「スモークジョーチェンジ!!」」」
掛け声に合わせ、スモークジョーは炭水車を切り離した後完全変形しガルーダサイズの戦略型格闘兵器になった!
「おおおお!
スモークジョーがロボットに!!
カッコいい・・・」
「け、軽大いつの間に!?」
ツバサの後ろには、いつの間にか工藤軽大がいた
「いやぁ、この間のフッ素コート剤を蒸気機関車用に調整したものを作ったんですが、やっぱライブスチームじゃあ負荷が全然違いますからね
実車でテストさせて貰おうとブラッチャーに頼みに来たんですが・・・
なんか大変なことになってますね・・・」
スモークジョーはデビルXに体当たりをする
するとデビルXは大きく吹っ飛ばされた
「な、なんだよあのパワー!?
ガルーダも苦戦してたのに・・・」
「当たり前ですよ!
ガルーダはいくら500系が刺さっているとはいえしょせん飛行機、全体が蒸気機関車のスモークジョーに勝てるわけがないですよ!」
「そういうもんなのか・・・?」
そういうものなのですツバサくん
この世界では作者の趣味により、鉄道は絶対なんです!
「どうだ思い知ったか!パワー重視のスモークジョーの力を!!」
「ブラッチャールロボがスピード重視だったから、力を強化してみましたー!」
あ、そう・・・
「貴様にひとつ聞きたいことがある!!
何故ワンちゃんたちが苦しんでるときに一緒に居てあげない!?
看病してあげないのだ!?
昔からのお友だちなんだろ!?
オレ様よりも仲良しだったのだろぉ!?」
スモークジョーでデビルXに連続パンチをくらわしながら、ブラックは問いかける
しかし、デビルXはおされながらも何も答えない
「何か言え!
お友だちが元気がないのに、お前は別のワンコと仲良くしてるのか!?」
その時、警告音が鳴り響き、スモークジョーは停止する
「ど、どうしたのだ!?」
「戦う前に動作確認すると思って、潤滑油を満タンにしてなかったから、もうなくなっちゃった!!」
「な、何ぃ!?」
その隙をついて、デビルXは反撃する
「「「ぐわあぁぁぁ!!!」」」
『アイツらは、ヤツを倒すのを邪魔した
だから力を奪った』
シャドーXはナスカソードでX―01を指し言った
「俺が・・・?」
ぐぬぬ・・・
貴様は一度言うことを聞かなかったぐらいでお友だちを傷つけ、捨てたと言うのか!?
オレ様たちの上司のシルバー様はなあ、ただの部下であるオレ様たちが二回も裏切っても、二回とも許してくれたのだぞ!
あのように冷酷なシルバー様だって、それぐらいの心の広さはあったのだぞ!!!
それなのに、それなのに・・・」
涙を流しながら訴えるブラックエクスプレスに対し、デビルXは「黙れ」とでもいうようにナスカソードで斬りかかろうとする
その時
ガンッ!
ガルーダがライトニングセイバーでそれを受け止めた
「お、お前たち!」
『ブラッチャーたちばっかりに、いいカッコさせられないからね~!』
「今はぼくたちに任せて!」
『「リミッター解除!」』
ケンタがウエストの液晶画面を操作し、モーターのリミッターをはずす
すると、ガルーダの動きが一瞬止まり、各部にある溝から光がもれた
その光が中心から広がって体全体に届くと、ガルーダはものすごい速度で動き出した
同時に・・・
「ブラッチャー!新しい油だよ~!!」
軽大が某パン職人のおじさんの真似をしながら、スモークジョーのコクピットに向かい、手にした瓶を投げる
だが全く検討違いのところにとんだ上、全然届いてない
そこへブラッチャールスターが現れ、拾いあげてスモークジョーの油壺に装着する
「こ、これでいいんでしょうか!?」
「おお!よくやったのだスター!」
「ブラックさん!オイルを馴染ませるため1分くらいブレークインしてください!」
「え?じゃがいも?」
「おやぶん、メイクイーンじゃなくてブレークイン
慣らし運転のことだよ」
「あ、そうなの
ラジオ体操でもしとくか」
スモークジョーはあの軽やかなリズムと共に踊り始める
『何やってんの・・・』
「待たせたなガルーダ!
テンダー変形!!」
体操を終えると、変形の時に切り離した炭水車が現れ、3つにわかれる
そして台車と屋根が合体、残りは変形して銃となる
「テンダーシールド&炭水銃!
行くぞヒカリモノ!!」
『う、うん』
『「ライトニングバスター!!」』
「「「炭水銃コークスシュート!!」」」
ガルーダは両肩の翼を広げ、それに装備されたブースターから光エネルギーを発射する
スモークジョーは、手にした銃にエネルギーをため、赤く燃える石炭のような火球を放つ
ものすごい爆発が起こり、煙が晴れたとき
デビルXは居なくなっといた
「逃げたのかな・・・」
「アイツ、自分のおねがいをちょっと聞かなかっただけでお友だちにあんなことしたなんて・・・
絶対許さん!!!
おぼえてろよ~~~!!!!」
ブラックエクスプレスは、空を見上げ叫んだ